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「トランプお友達作戦」で安倍さん大丈夫?ウソつきのトランプと仲良くするリスクを覚悟している? パックンのちょっとマジメな話。

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安倍首相の「お友達作戦」は各国首脳から敬遠されていたトランプには効果抜群 Joshua Roberts-REUTERS
■2017年11月04日(土)17時00分 パックンのちょっとマジメな話 ニューズウィーク (資料)
「トランプお友達作戦」で安倍さん大丈夫?
http://www.newsweekjapan.jp/pakkun/2017/11/post-29.php

安倍晋三首相に対して物申すこともあるが、今日は評価している点を2つ挙げる。1つはドナルド・トランプ米大統領対策。2つ目は滑舌。滑舌が悪い僕から見て、こんなに親近感がわく首相って、本当に心強く感じるのだ。

では、1つ目に戻ろう。ちょうど1年前、トランプが米大統領選挙に勝利したことは、おそらく本人も含め、みんなにとって想定外の結果だった。外国の外交筋も、当然ヒラリー・クリントンが勝つと思い込み、トランプとのパイプ作りはほとんどできていなかった上、各国の首脳たちの間ではトランプと少し距離を置こうとする動きが目立った。

そこに安倍さんが金ピカのゴルフクラブを手に、就任前のトランプの元に駆け付けた。パフォーマンスが大好きでいて、常に「ディスられている」とコンプレックスを持っているトランプにとっては、一番ありがたい対応だったと思われる。以前、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領をリスペクトする理由として「僕を褒めてくれたから」と説明したことからも分かるように、トランプは好かれると好きになるタイプ(昔、そういう犬を飼っていた身としては、嫌いじゃない性格だ)。

そんなトランプは、今も続いている同盟国からの冷たい態度は本当につらいはず。メキシコの大統領とツイッターで喧嘩し、オーストラリアの首相と電話で喧嘩し、カナダの首相とは笑顔を保ちながら、力比べなのか、喧嘩なのかよく分からない握手をした。

海外遠征も少し寂しい感じだ。ドイツやイタリアを訪れたときは、あまり歓迎されなかった。やっと7月にフランスを国賓として訪問したが、「トランプ立ち入り禁止区域」を作ったデモで迎えられた。

イギリスのテリーザ・メイ首相は「今度ぜひいらっしゃい」と誘ってくれたが、国内の反発が強くて訪問の時期は来年に持ち越された。メイは女王に会わせる約束もしたが、「陛下に恥をかかせる結果になるため、国賓としての訪英はさせるべきではない」という請願が政府のウェブサイトに出され、総選挙で早めに締め切られたにもかかわらず200万人近くがサインした。メイの誘いは「今度飲もう」のような、空虚な社交辞令に見え始めている。

日本はメディアもお祭り騒ぎ

そんななか、安倍さんは安定的な親しみを見せている。もちろん、ほかの首脳たちとは立場が違う。日本は武力を放棄する憲法を持っている以上、北朝鮮の脅威もあるし、アメリカとの同盟関係は最重要事項だ。しかもそれだけではない。ヨーロッパ諸国と違って、日本国民は移民問題にあまり関心がない。アラブ諸国と違って、トランプに敵対視されているイスラム教徒もほとんどいない。中南米諸国の国民と違って、レイプ犯や人殺し、犯罪者扱いはされていない。

つまり、日本の皆さんがトランプに対してあまり怒っていない。だから、安倍さんは笑顔で楽しくゴルフやご飯会をしても、娘イバンカを異例なほど特別待遇しても、内政への悪影響を恐れる必要がない。G7の中では唯一といっていいぐらい、自由にトランプと戯れることのできる立場だ。

しかも、国民は反発するどころか、お祭り騒ぎで盛り上がっている気さえする。メディアも、「天皇陛下と会見!」「松山英樹とゴルフ!」「ピコ太郎とご飯!」と、訪問中の日程に熱心に食いついているが、首脳会談の目的や内容にはあまりこだわっていない様子だ。

もしかしたら、安倍さんもそんなスタンスをわざと取っているのかもしれない。昨年末、故郷の山口県にプーチンを誘い、大盤振る舞いでもてなした。しかし、期待されていた北方領土問題における進展はほとんどなかったため、首脳会談は失敗とみられた。一方、今回は北朝鮮問題で「歩調を合わせる」以外の目標を掲げていない。「とりあえず仲良くする」ぐらいで成功とみなされるでしょう。個人的には、せめてPPAPと同じぐらいTPPを押してほしいな~と思うけどね。
 
でも、この「お友達作戦」のリスクもなきにしもあらず。

ピュー・リサーチセンターが6月に37カ国で行った調査によると、トランプを信頼しているとの回答は平均でたったの22%。バラク・オバマ前大統領は64%だったので、反米ではなく、反トランプ感情の表れだと思われる。プーチンや中国の習近平も何かと懸念される指導者だが、その2人よりも5~6ポイント低い酷評だ。

アメリカ国内でも、トランプの支持率は驚異的な低水準になっている。ギャラップ社の10月下旬の調べでは33%にとどまり、ウォーターゲート事件後のリチャード・ニクソン、イラク戦争後のジョージ・W・ブッシュと同じくらいの嫌われっぷりだ。お隣の韓国でも「金正恩よりトランプが怖い」と思っている国民が多いという。日本は世界的な体裁と近所付き合いの重要性を念頭に入れ、トランプと取るべき距離を計算しないといけないのではないか。

もちろん、その国益そろばんをはじきながら、海外での評判を犠牲にしてでも仲良くする価値はあると計算するのは分かる。今回の訪日中に築かれた関係のおかげで、今後有利な条件や約束を引き出せることは十分考えられるだろう。トランプは孤立しているからこそ、この友好関係を大事にするはず。でも、そこにもリスクが生じる。

というのはせっかく仲良くして、日本の望むとおりの約束をトランプから引き出せたとしても、実現しない可能性が大きい。その心配材料は主に3つある――本人、議会、行政だ。

就任以降の法案成立はゼロ

まずは本人。忘れてはならないが、トランプはウソつきである。政治家の主張の真偽を検証するサイト「ポリティファクト(PolitiFact)」が取り上げたトランプの発言は、「ほとんどウソ」「ウソ」「真っ赤なウソ」で7割近く。6月にニューヨーク・タイムズが、トランプが就任してからのウソを社説にまとめたが、5カ月分だけなのに全面記事になった。

ワシントン・ポストがまとめた数字では、就任100日で492回のウソ、つまり平均で1日5回近くもウソをついている。ウソがご飯だったら、「三度の食事とおやつと夜食」という生活になる。まさに、お腹いっぱいだ。

2つ目は議会。トランプは、(ウソじゃなくて)本当にやりたいことがほとんどできていない。就任から10カ月以上たつが、成立させた大きな法案は今まで合計......ゼロ。共和党の重鎮と喧嘩したり、政権がリーダーシップを取って法案をまとめられないこともあるが、与党が両院を支配しながら、大統領のお気に入りの政策を1つも立法できていない。

オバマケア(医療保険制度改革)の廃止もできていない。税制の見直しもできていない。共和・民主両党が賛成するはずのインフラ整備関連法も通せていない。「短期間でこんなに政策を達成できた政権はない」とトランプは自慢しているが、ポリティファクトはこれも「ウソ」と断定する。

そして最後に行政。トランプは行政の基礎知識がない上、思い付きでしゃべっているとみられる。しかもトランプの発言と内閣の発言が相反したりするし、トランプの発言とトランプの発言でさえよく矛盾している。そのため、もはや政府の職員でさえも大統領の言うことを真に受けていないという。

CNBCなどが報じているように、「トランスジェンダーの入隊を禁じる」と言っても、軍の方針は何も変わらない。「容疑者をもっと手荒く扱いましょう」と呼びかけても、警察は対応を変えない。「オピオイド乱用危機は国家の緊急事態だ。その対策に多くの時間と努力と金をかける」と言っても、時間も努力も金もかけられず、何も変わらない。明らかに部下がボスの言うことを聞いていない。

ましてや、トランプがやりたいことを阻止しようとする職員も多いという。

7月に「アメリカをトランプから救うのが仕事だと思っている人が政権内にいる」と、当時のアンソニー・スカラムッチ広報部長が述べた。これはどうやら真実だったらしいが、その直後にスカラムッチが解雇された。真実を言ったからかな......。

つまり、力いっぱいもてなした安倍首相の希望に応えて「何かをやる」とトランプが言っても、それはウソかもしれない。本気でやろうとしても、関連の法案を成立させられないかもしれない。そして議会抜きで動いても、職員の「無視」や「阻止」によって、実現できないかもしれない。「またゴルフをやろうね」ぐらいの約束は守られるはずだが、それ以上はあまり期待しないほうがいいだろう。

それでも、安倍さんのアプローチは理解できる。普段なら、「約束を守れない、嫌われ者のウソつき」とあまり仲良くする必要はない。でも、米大統領がそんな人だったら? ここは自国の評判が落ちるリスクをも背負い、仲良くして、交渉に挑むしかない。ただし、今回はその結果を信じ過ぎ、トランプに頼り過ぎるのは危険だと思う。お友達作戦はやらないとだめだが、だめもとでやらないともっとだめだ。

こう考えてみると、世界でも人気で約束を守る、普通の「できる大統領」が恋しいね。オバマはTPPの締結に尽力し、日米同盟の強化に努め、広島平和記念公園で演説を行った。せめてオバマにもピコ太郎を会わせてあげたかったな~。



どっちも、どっちも、じゃね!


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長谷部恭男教授(憲法学者)の言葉。
安倍首相が提案した9条1項2項を残しつつ.自衛隊の現状を憲法に書き込む議論.9条1項2項が残されたとしても.それと.矛盾・衝突する新たな条項が書き込まれれば「後法は前法に優先する」という法原則に基づき.1項2項は死文化する.「現状を書き込む」というレトリックは.安保法制を合憲化するという結果を超え自衛隊の任務を限定してきた従来の憲法解釈を.葬り去ることにつながりかねない。 
 
 
 
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